ガパオライスを本場に近い香りで作るうえで、重要になるのがホーリーバジルです。
日本では「ガパオ」という言葉が料理名として広く知られていますが、タイ語の「ガパオ(กะเพรา)」は、もともとホーリーバジルそのものを指します。
ただ、日本のスーパーではスイートバジルほど身近ではないため、「普通のバジルと何が違う?」「スイートバジルでも代用できる?」「タイバジルとは同じ?」と迷いやすい食材でもあります。
この記事では、ホーリーバジルとは何か、ほかのバジルとの違い、ガパオに使われる理由を中心に、購入や栽培についてもわかりやすく整理します。
ホーリーバジルとは?
ホーリーバジルはシソ科のハーブで、タイ語では「ガパオ(กะเพรา)」と呼ばれています。
学名は Ocimum tenuiflorum で、タイのガパオ炒めを特徴づける代表的な香草です。
日本では「ガパオ=ひき肉を炒めた料理」というイメージがありますが、本来の「ガパオ」は肉の種類や調理法を表す言葉ではありません。
料理名のもとになっているのが、ホーリーバジルそのものです。
味・香りの特徴
ホーリーバジルは、一般的なスイートバジルとは異なる力強くスパイシーな印象の香りがあります。
加熱すると、にんにく・唐辛子・肉・ナンプラーなどの香りの中から独特の風味が立ち、ガパオらしい香りを作る大きな要素になります。
なぜガパオに使われるの?
ガパオ炒めでは、ホーリーバジルは最後に添えるだけの飾りではありません。
肉や魚介、にんにく、唐辛子、調味料と一緒になって、料理全体の香りを作る中心的な材料です。
豚ひき肉・鶏肉・牛肉・海鮮など具材は変えられますが、本場らしい「ガパオ」の香りを作るうえではホーリーバジルが重要な役割を持っています。
スイートバジル・タイバジルとの違い
「どれもバジルだから同じようなもの」と思われることがありますが、ホーリーバジルと日本で一般的なスイートバジルは同じ植物ではありません。
特にガパオを作る場合は、香りだけでなく、料理の中での役割にも違いがあることを知っておくと選びやすくなります。
ホーリーバジルとスイートバジルの違い
| 比較 | ホーリーバジル | スイートバジル |
|---|---|---|
| 主な呼び方 | ホーリーバジル ガパオ |
スイートバジル |
| 学名 | Ocimum tenuiflorum | Ocimum basilicum |
| 香り | 力強くスパイシー | 甘く爽やかで華やか |
| ガパオ炒め | ◎ 本来使われる | ○ 代用できる |
| 日本での入手 | 店舗によっては見つけにくい | 比較的見つけやすい |
スイートバジルを使ってガパオを作ること自体はできます。
ただし香りの方向が異なるため、ホーリーバジルとまったく同じ香りや仕上がりになるわけではありません。
「スイートバジルを使う=間違い」ではなく、日本で入手しやすい材料を使った代用版として考えるとわかりやすいでしょう。
「タイバジル」と書いてあればホーリーバジル?
購入するときに特に注意したいのが「タイバジル」という表記です。
タイ料理で使われるバジルが、すべてホーリーバジルというわけではありません。
タイでは、ガパオ(กะเพรา)とは別にホラパー(โหระพา)などのバジルも料理に使われています。
そのため、ガパオ用の商品を探している場合は「タイバジル」という名称だけで判断しない方が確実です。
ガパオ用として購入する場合は、「ホーリーバジル」「Holy Basil」「ガパオ」「กะเพรา」などの商品表記も確認してみましょう。

ホーリーバジルがないときは代用できる?
ホーリーバジルが手に入らない場合は、スイートバジルでも代用できます。
日本のスーパーでも比較的見つけやすいため、「今日ガパオを作りたい」という場合には現実的な選択肢です。
ただし、ホーリーバジルとスイートバジルでは香りの強さや方向が異なります。
単純に葉を置き換えるだけではなく、量や火入れをスイートバジル向けに調整することで、香りを生かしたガパオに仕上げやすくなります。
スイートバジルを使う場合は、通常のホーリーバジル版とまったく同じ作り方にするのではなく、バジルの量や投入するタイミングを調整するのがポイントです。
タイ料理.comでは、スイートバジルで作ることを前提に調整した専用レシピを用意しています。
材料の分量や調味料、火入れなど実際の作り方についてはこちらを参考にしてください。
生・冷凍・乾燥の違いと保存方法
ホーリーバジルは、生葉だけでなく冷凍や乾燥した状態で販売されていることがあります。
それぞれ保存性や料理に使ったときの仕上がりが異なるため、ガパオらしい香りを優先するなら、まずは生のホーリーバジルが第一候補です。
生のホーリーバジル
本場らしい香りを重視するなら、生のホーリーバジルがおすすめです。
仕上げに加えて短時間で火を通すことで、特徴的な香りを残しやすくなります。
冷凍ホーリーバジル
近所で生葉を見つけにくい場合や、毎回購入するのが難しい場合には冷凍タイプも選択肢になります。
保存しやすく必要なときに使える一方で、生葉とは食感や香りの出方が変わる場合があります。
乾燥ホーリーバジル
乾燥タイプは長期間保存しやすいのがメリットですが、生葉とは香りや仕上がりが異なります。
また「ホーリーバジル」「トゥルシー」という名称では、お茶用の商品も販売されているため、ガパオ用として購入するときは商品の用途を確認してください。
生葉を保存するときのポイント
生のホーリーバジルは、購入時の鮮度や保存環境によって状態が変わります。
葉の大きな変色や傷み、通常とは異なるにおいなどがないかを確認しながら、できるだけ香りがよいうちに使い切るのがおすすめです。
保存日数だけで一律に判断するのではなく、購入した商品の保存方法と実際の葉の状態を確認するようにしましょう。
ホーリーバジルを入手するには
日本でもホーリーバジルを購入したり、種や苗から育てたりすることができます。
一度使ってみたいなら購入、継続してガパオを作りたいなら家庭栽培も選択肢になります。
スーパー・タイ食材店・通販で購入する
購入する場合は、大型スーパーのハーブ・アジア食材売り場、タイ食材店、アジア食材店、ネット通販などから探す方法があります。
生のホーリーバジルは店舗や季節によって入荷状況が変わるため、いつでも販売されているとは限りません。
「スーパーではどの売り場を見る?」「通販では生・冷凍・乾燥のどれを選ぶ?」「商品名を間違えないポイントは?」といった購入情報については、専用の記事で詳しくまとめます。
苗や種から自宅で育てる
ガパオを頻繁に作る方なら、ホーリーバジルを種や苗から育てる方法もあります。
必要なときに葉を収穫できるため、生のホーリーバジルを毎回探す手間を減らせるのが家庭栽培のメリットです。
種まきの時期、苗の植え付け、日当たり、水やり、摘芯、収穫などについては、購入情報とは分けて栽培専用の記事で詳しく紹介します。

ホーリーバジルのよくある質問
最後に、ホーリーバジルについて特に迷いやすいポイントをまとめます。
「普通のバジルとの違い」「代用」「購入時の名称」は特に間違えやすいので確認しておきましょう。
Q:ホーリーバジルと普通のバジルは同じですか?
同じではありません。
日本のスーパーで一般的に「バジル」として販売されているものはスイートバジルであることが多く、ホーリーバジルとは種類や香りが異なります。
Q:「ガパオ」は料理名ではないのですか?
日本では「ガパオ」や「ガパオライス」が料理名として定着していますが、タイ語の「ガパオ(กะเพรา)」はホーリーバジルを指します。
そのホーリーバジルを使って炒める料理が、一般にガパオ炒めとして知られています。
Q:スイートバジルでもガパオライスは作れますか?
作れます。
ただし、ホーリーバジルとは香りが異なるため、完全に同じ仕上がりにはなりません。
スイートバジルを使う場合は、量や火入れを調整した専用の代用レシピを参考にしてください。
Q:「タイバジル」と書いてあればホーリーバジルですか?
必ずしもホーリーバジルとは限りません。
タイ料理ではホラパーなど別のバジルも使われているため、ガパオ用なら「ホーリーバジル」「Holy Basil」「ガパオ」などの表記も確認するとわかりやすいでしょう。
Q:ホーリーバジルは日本のスーパーでも買えますか?
店舗・地域・季節によっては販売されています。
ただし一般的なスイートバジルほど常時見つかる食材ではないため、近くで見つからない場合はタイ食材店やアジア食材店、通販まで含めて探す方法があります。
Q:ホーリーバジルは家庭でも育てられますか?
種や苗から家庭で育てることもできます。
ガパオを頻繁に作る方や、生の葉を継続的に使いたい方には便利な方法です。
栽培時期や摘芯、収穫方法については専用の栽培記事で詳しく紹介します。
まとめ|ホーリーバジルを知るとガパオの違いがわかる
ホーリーバジルは、タイ語で「ガパオ(กะเพรา)」と呼ばれるハーブで、本場のガパオ炒めの香りを作る重要な食材です。
日本でよく販売されているスイートバジルとは近い仲間ですが、同じものではなく、香りや料理での役割にも違いがあります。
本場の香りを楽しみたいならホーリーバジル、手に入りやすさを優先するならスイートバジルの代用レシピというように、目的に合わせて選ぶとよいでしょう。
ホーリーバジルはタイ食材店や通販から購入するほか、継続して使いたい場合は種や苗から家庭で育てる方法もあります。
























